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菅直人事務所より

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その後、菅直人事務所より写真をお送りいただきました。
ご丁寧に誠にありがとうございました。

菅直人前総理と28年ぶりの再開

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2011年12月6日、ホテルニューオータニ・舞の間において、「菅直人を支援する弁理士有志の会」主催の慰労会が開催されました。
私は有志の会には入っておりませんでしたが、参加させてもらいました。
というのも、まだ学生だった頃に、菅さんのところには出入りしていて、弁理士という資格があることもその時に知ったからなのです。

それから28年あまり・・・。
思い出してもらえました。

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大変なご無沙汰でございました。

英文署名の難しさ

弁理士という職業は、自分が担当している業務内容にもよりますが、国際的な業務を担当した場合には、英文で署名をする機会がやってきます。
筆者の場合には、商標の国際登録という手続をするときに、出願書類に署名をすることになります。
商標の国際登録は、条約に加盟している複数の国の中から、商標登録したい国を指定して、日本の特許庁経由で国際事務局に英文での書類を提出し、登録をする制度です。登録ができれば、指定した各国での商標登録がされたという効果が生じます。

筆者の場合には、クレジットカード等の署名では慣れた漢字で行います。
しかし、ジュネーブにある国際事務局宛の英文書類ということで、たぶん漢字のサインでもかまわないのだとは思いますが、現状では英文署名でサインをしています。
最初に英文で署名してしまったため、次回以降、途中で変更するのもどうかと思い、そのまま英文署名で続けています。
筆跡鑑定でもされたら、過去の自分の英文署名がすべて同一人物によるものと判定されるかどうか?
漢字署名であれば筆跡鑑定されても大丈夫だと思うので、変更した方がいいのではないか?
以前に勤務していた特許・法律事務所の所長が、すらすらと万年筆で英文署名をしていたことをいまさらのように思い出します。

「商標登録出願」申請?出願?

「商標登録出願」と、「商標登録申請」と、どちらが正しいかといえば、正しくは商標登録出願です。
同じ意味合いとして一般には通じると思いますが、法律用語としては「商標登録申請」というものはありません。特許についても、「特許申請」ではなく「特許出願」です。

「出願」と「申請」とは、法律的に意味が異なります。

「出願」は、審査をして要件を満たす場合にだけ、認められる手続きをいいます。
「申請」は、所定の書式・手数料などの形式等が整っている限り、認められる手続きをいいます。
商標は、審査によって登録されるかされないかが決まるもので、「出願」でなければなりません。
これに対し、商標権は10年ごとに更新することができますが、書式を整え、手数料を納付すれば更新されるので、「更新登録申請」とされています。

ちなみに、「代行」と「代理」も、法律的にはまったく異なるものです。

「代行」は、あくまでも本人が行う手続きについて、書類の提出等の事実行為を、本人に代わって行うものです。手続きはあくまでも本人と相手方(特許庁)との間で進みます。
「代理」は、本人と同じ権限をもつ代理人が行うもので、たとえば特許庁に対し代理人が行った手続きや、特許庁からの通知を代理人が受領したということは、本人が行ったと同じ法律的意味・法律的効果を有するものです。

試しにgoogleで検索をしてみました。
"商標登録出願" の検索結果 約 81,300 件
"商標登録申請" の検索結果 約 22,700 件
正しい用語で使用されているほうが明らかに多いのですが、「商標登録申請」あるいは「商標申請」等として使用している同業者のウェブサイトが数多くあるのはどうしたものでしょうか。

小売業の商標登録には、細心の注意を

小売業の商標登録が4月1日から受け付けられますが、従来の商標にも増して、はるかに高度な注意が、商標調査と出願書類の記載においては必要になります。

この制度は、様々な商品を販売する小売業・卸売業・通信販売事業者・ネットショップなどの商標を、第35類という1つの区分で小売等役務の商標登録が認めることにより、費用や手続の面で便宜となります。
詳細は小売業の商標登録をご覧ください。

しかし、たとえばメガネ(第9類)、時計(第14類)、服飾雑貨(第25類)を取り扱う店舗の商標の場合には、第35類の指定役務についてだけではなく、それぞれの商品についての類似商標調査が必要になります。

さらに、第35類の政令別表という、指定役務の記載を説明する表においては、代表的な小売サービスは列挙されているものの、ここにはない独自の記載をしなければならないことが多々あると思われます。

実際、ペット用品の小売業について、指定商品が十数区分にまたがり、商標調査は困難をきわめます。
調査の前に、商品の類似の範囲を定める「類似群コード」という一種の検索キーを特定する作業が大変です。

次に、これら多岐にわたる指定商品を小売または卸売する役務を、出願書類に特定して記載することが、通常の商標登録出願以上に大変です。
取り扱う商品、取り扱い予定の商品を網羅すると共に、出願後になって使用実績または使用意思の確認を求められる可能性もあるため、弁理士のノウハウの蓄積が明暗を分けることもありうると思います。

政令別表に掲載されている指定商品・指定役務にはない、新規あるいは独自の指定商品・指定役務を記載することは、調査と並んで大切なノウハウとなっています。
そこまでしなくてもいいではないかと、弁理士であっても思うかもしれません。
政令別表に掲載されている指定商品・指定役務以外の業務を取り扱わない場合には、それでもいいでしょうし、当事務所でもそのように記載することはあります。

しかし、従来の表にはない商品・役務を取り扱う場合には、新規あるいは独自の指定商品・指定役務を徹底的に記載します。
なぜかといえば、
(1)商標権侵害かどうか、争いが起きることを想定した場合には、権利範囲を特定する指定商品・指定役務の記載が、権利解釈を確定してしまうこと、
(2)指定商品・指定役務の類似範囲を、広く解釈できるようになる余地がありうること、
(3)指定商品・指定役務の区分は、これまで数次の改正がされており、今後の改正によって変動があったときに、権利を広く、正確に特定できるようにしておけること、
これらによって権利を守ると共に、無用な争いの余地を少なくすることに、最善を尽くすことになるためです。

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