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「オバマバーガー」「オバマハンバーグ」

「あのオバマさんもはじめた」、「あのコイズミさんが・・・」といって、さる方々のことを連想すると、ごく普通の小浜さんや小泉さんが登場するCMを見て笑った人も多いでしょう。
名前を聞いて、連想し、笑ってしまい、記憶にとどまる。
ネーミングは、何も面白おかしくしたり、短期的な話題やブームにのったりすることばかりがいいとは限りませんが、一つの手法としてあります。

このようなネーミング手法を使った展開をしている商品がきっと世の中にはあるだろう、と筆者が思いつく頃には、既に色々出ています。
たとえば、「オバマバーガー」、「オバマハンバーグ」。
オバマハンバーグ 新発売!!
さすがに、きちんと商標登録出願をしています。

1. 商願2008-014085 オバマ\OBAMA∞ハンバーグ\HAMBURG
2. 商願2008-014086 マルカイ\オバマ\OBAMA∞ハンバーグ\HAMBURG
3. 商願2008-014087 オバマ\OBAMA∞ハンバーガー\HAMBURGER
4. 商願2008-014088 マルカイ\オバマ\OBAMA∞ハンバーガー\HAMBURGER
5. 商願2008-014894 マルカイ\オバマ\OBAMA∞バーガー\BURGER
6. 商願2008-014895 オバマ\OBAMA∞バーガー\BURGER

「著名人の名前に便乗した商品名で、商標登録ができるのか?」と思われた方は、このネーミング戦略の罠?魔法?に既にかかっているかもしれません。
冒頭の文章に戻ってみてください。誰も「Barack Obama Burger」とも「小浜バーガー」ともいっていないのです。
しかし、現在、「オバマ」といえばアメリカ民主党大統領最有力候補である、バラク・オバマ((Barack Hussein Obama, Jr.)氏を連想してしまいます。

商標登録は、拒絶理由が多数あります。
たとえば「バラク・オバマバーガー」であれば、他人の氏名を含む商標であるとして、商標登録は拒絶される可能性が高いでしょう。
あるいは、「小浜バーガー」であれば、「地名(産地・販売地)+普通名称(または慣用名称)」であるとして、商標登録は拒絶される可能性が高いでしょう。
ところが、「オバマバーガー」であれば、人名であるとも地名であるとも特定できません。出願人である会社の名称にも「小浜」が入っていますから、出願人を示す固有名詞であるともいえるでしょう。
仮に、「地名(産地・販売地)+普通名称(または慣用名称)」であると特許庁の審査で言われた場合には、デザインされたロゴマークであると反論することもできます。

商標登録出願は、同じ商標がなければ登録できるものではなく、類似商標がないからといってもまだ安心できず、数々の拒絶理由をクリアしたものだけが登録を認められます。このあたりの判断に、弁理士の専門知識や経験・実績を生かすことができます。

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※この記事の記載にあたっては、登録できるかどうかは特許庁の審査次第ですが、類似商標調査をいたしました。
※この記事中の商標は、特許庁データベースで誰もが閲覧できる公開情報ではありますが、念のため承諾をとることとしています。

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星野ジャパンの商標登録は問題あることなのか?

少し前の話題になるが「星野ジャパン」の商標登録出願がされているという記事を見ました。
真相は、星野ジャパンの星野監督の名義で、知人が出願をしたが、本人が知らなかったことや批判的な記事等があったことで、出願を取り下げたということでした。

この記事をとりあげた週刊誌やブログでの話題といえば、星野監督個人で商標登録してしまうのはけしからん、言葉を独占して利益でも得るつもりなのか?といったものでした。
しかし個人名義で商標登録することは普通のことですし、商標登録制度というものを考えればごく当たり前の行為であり、本人の知らないところで出願されるということは問題であったものの、余計な誤解しか生まない記事やブログの論調でした。
そこで、オリンピックが開催されている現在、このことについて書いておきたいと思います。
なお、筆者は、どのような目的や経緯で商標が出願されたのか、といった個別事情には詳しくありませんので、あくまでも一般的なこととして記します。

さて、第一に、商標登録制度の目的は、商標に独占権を付与することによって、第三者が不正・不当に商標を使用することを防ぐことです。そうだとすれば、「星野ジャパン」を商標登録することはむしろ当然のことといえるでしょう。これほど著名な言葉ともなれば、不正競争防止法などにより、不正な使用を何らかの方法で防ぐことができる可能性はあるとしても、対策方法はとても困難をきわめます。

次に、第二には、商標登録をすることによって、第三者が商標登録してしまうことを防ぐことです。
著名な商標であれば第三者が不正に登録することを特許庁は審査で防いでくれますが、審査の結果次第となることですので、先に正当権利者が商標登録出願をしておくことが望ましいということになります。

さらに、第三には、商標登録の権利主体となれるのは、(1)個人、または(2)法人となります。
法人格のない団体が、出願人・権利者の名義人となることはできません。
たとえば、「なでしこじゃぱん/NADESHIKO JAPAN」という商標は、財団法人日本サッカー協会が登録しています。これは財団法人という法人格がある団体だから、団体名義での登録ができるのです。
プロ野球球団などの法人格のある団体であればよいのですが、そうでない団体の場合には、通常は代表者など、個人の名義で登録することが当たり前です。
たとえば、ボランティア団体、法人格のない業界団体などの出願を扱うことがありますが、代表者などの個人で登録をするほかありません。
しかも、「星野ジャパン」という商標は、商標中に「星野」という著名人の氏が含まれており、他の個人名義で出願した場合に、登録を拒絶される理由にもなりかねません。

したがって、第三者の不正使用・不正登録を防ぐためには、星野監督個人の名義で出願しておくという結論になるのは当たり前のことなのです。

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「なでしこじゃぱん」は登録商標

「なでしこじゃぱん」は登録商標です。
・・・なんて書くと、それではこの言葉は使えないのか、と心配する方もでききますが、それは杞憂です。あくまでも「商標」とはある特定の商標登録した業務(商品名、サービス名称、ブランド名など)について使用する場合にのみ独占できるものだからです。一般人が会話で使ったり、報道で「なでしこじゃぱん」について言及したりすることに問題はありません。

たとえば、「スポーツの興行の企画・運営又は開催」について登録していれば、この業務については商標権者がその名称の使用を独占します。スポーツウェアについて登録すれば、その商品名などについて独占するものです。

商標登録第4845345号
登録日:平成17年(2005)3月11日
出願番号:商願2004-62898
出願日:平成16年(2004)7月7日
権利者:財団法人日本サッカー協会

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登録した業務(「商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務」といいます)はやや広めです。お役所言葉なのでわかりにくいですが。

第16類:
紙製のぼり,紙製旗,印刷したくじ(おもちゃを除く。),紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て、その他

第25類:
被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴、その他

第32類:
ビール,清涼飲料,果実飲料,乳清飲料,飲料用野菜ジュース、その他

第41類:
当せん金付証票の発売,技芸・スポーツ又は知識の教授,電子出版物の提供,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行場の座席の手配、その他

ちなみに、「なでしこリーグ」も登録されています。

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音響商標におい商標

音・においを商標に、特許庁検討 2010年の法改正目指す(日本経済新聞)

特許庁が、音やにおい、動きなど新しいタイプの商標を導入する検討に入るという報道がありました。音響商標、におい商標などといわれるもので、これらを制度として導入している国もあります。
商標とは、ネーミングやマークなどの、商品名やサービス名称など業務について使用することに関し独占をするものです。

そうすると、音響やにおいが、業務について、それを表示するものとして使用される場合とはどういうことが考えられるでしょうか。
特許庁、音やにおいを商標登録できるように法改正へという記事もありました。

ある特定の業務について、文字(ネーミング)で示される場合・・・これはわかります。ルイ・ヴィトン、シャネル、クロネコヤマト、SONYなど、いずれもそうです。
音響が何かの業務を示すものとしては・・・たとえばCMの音楽のフレーズや
セリフの言葉、「It's a SONY」とか、ラジオ局のJ-WAVEのジングルなどでしょうか?
においが何かの業務を示すものとしては・・・思いつくのが難しいのですが、たとえば香水のにおい、香料のにおい?
臭い商標については世界でもまだ前例が少なく、これを保護対象として認めているアメリカ、オーストラリア、イギリスなどでも登録例は少なく、アメリカでさえ1990年に初めて登録されてからまだ数件しか許可されていない状況だとのこと。

本当にこれらの登録を認める必要があるのかどうか、という問題もありますが、弁理士にとって気になるのは、どういう音響なら登録できるようになるのか、どういうにおいなら登録できるようになるのか?
従来は紙ベース(オンライン手続を含む)でおこなっていた手続をどうするのか。
類似商標を事前に調査することが重要であるが、これらはどうやってやるのか。
・・・といったところです。

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「スナックパイン」実は登録商標

「スナックパイン」実は登録商標
8月12日16時5分配信 琉球新報

沖縄でパイナップルの収穫が進んでいるが、その一種として、手で簡単にちぎれ、糖度が高くておいしいことから人気の「スナックパイン」は、実は登録商標だという。
商標権は、商標の使用を独占できる権利であるため、行政や一部業者は数年前から使用を控えているが、商標権を持つベルフレッシュ(千葉市)の佐藤保雄会長は「品種の人気が広がるなら使用を許可している」とのことです。

このような例は珍しくはなく、商標を広く認知させることによって、商品の普及を促し、取引の拡大に役に立つことはままあります。

ただし、その名称が普通名称ではなく、あくまでも登録商標であることを主張していかないと、いつのまにか言葉が独り歩きしてしまいに本当に普通名称になってしまうケースがありますので、注意が必要です。
登録商標であっても、第三者に使用されるなどして普通の言葉として使用されることを放置していると、その商品・役務の普通名称、その商品・役務について慣用されている商標などになってしまい、商標権の効力が制限されてしまうことがありえます。登録商標の普通名称化

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「小島よしおの商標登録出願」取材のこと

お笑い芸人・小島よしおさんのギャグで、今年の流行語大賞にもノミネートされた「でもそんなの関係ねぇ~」が、所属事務所によって商標登録出願されていたことについて、スポーツ報知の電話取材を受けました。
スポーツ報知(2007年11月27日)
小島よしお丸ごと商品化…所属事務所が商標出願

こうしたマスコミ取材を受ける際、時間がないときには電話取材もありますが、記者と会って話をした方が誤解が生じにくく、細かいニュアンスまで伝わります。
取材者も法律に詳しいわけではなく、誤解や不正確な部分が生じやすいため、原則としてできあがった原稿を事前にチェックさせてもらうようにしています。
しかし今回は、午後に取材され翌朝の紙面に掲載されるとのことで、時間の関係上チェックができませんでした。

今回の出願は、グッズ商品化や、偽物商品の防止を目的としたもので、出願された商標は下記の通りです。
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出願番号:商願2007-102725
出願日:平成19年(2007)10月2日
指定商品:
第14類:貴金属,キーホルダー,身飾品,時計,その他(省略)
第24類:布製身の回り品,布団,毛布,その他(省略)
第25類:ティーシャツ,洋服,セーター類,帽子,靴類,その他(省略)

記事の内容につきましては、下記に若干のコメントをさせていただきたく思います。

【記事】
「弁理士の金原正道さん(金原商標登録事務所代表)によると『関係ねぇ~』が商標登録されるかどうかについて『今後調査されたうえでのことなので何ともいえない』とした上で、似たような登録などが考えにくいことから『通る可能性は高いかもしれません』とした。」
【コメント】
私は商標調査はしていないので、似たような登録がなければ通る可能性は高いかもしれないが、今後特許庁での審査がされた上で登録されるかどうか決まります。

【記事】
「過去には、パイレーツの『だっちゅーの』(1998年)、レイザーラモンHGさんの『フォーー!』(2005年)などのギャグが『新語・流行語大賞』の大賞やトップテンに選ばれているが、商標登録が出願された形跡はほとんどない。金原さんは『出願自体が珍しいと言えそうだ』としている。」
【コメント】
私は商標調査をしたわけではないので、流行語が出願されたかどうかはわかりません。
ただ、商標は商品名・サービス名・ブランド名として使用されるものだから、流行語というだけで商標登録出願をいちいちすることは少ないかもしれません。

【記事】
「『関係ねぇ~』の登録が認められた場合、小島さん以外の人はギャグとして使用できなくなるのだろうか。『今回出願された区分(分野)を侵すものではない』(金原さん)ためまったく大丈夫だという。」
【コメント】
今回の出願は、第14類のアクセサリーや第24類の布製品、第25類の服などについての商標で、登録されればこれらの商品について、出願された商標は独占的に使用することができます。
第41類の演芸関係の出願ではないし、仮に演芸の区分で登録されても演芸サービスの名称として独占できるだけで、ギャグとしての使用の独占を認めるものではありません。
したがって、商標権で使用を独占することはできません。
ただし、ギャグのシナリオには著作権があるから、そっくり真似をすると問題になる可能性がありますし、振付に著作権が生じることもありえます。
真似のしかたによっては「まったく大丈夫」とは保証できないものの、商標権の問題ではありません。

このように細かい内容までを電話取材で伝えることは難しく、やはり原則として記事が出るまでにチェックさせてもらう等、取材の受け方については反省点があります。

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パナソニックに社名変更-松下電器の商標登録問題

「パナソニック」に社名変更という報道がされています。

松下電器産業が、創業以来90年にわたって使ってきた「松下」の名前を社名から外し、海外でも知られている「パナソニック(Panasonic)」に社名変更するというものです。

従来、同社では、音響・映像・コンピュータ等の家電製品について「パナソニック(Panasonic)」、冷蔵庫や洗濯機・家庭電化製品などについて「ナショナル(National)」、その他にも高級音響機器について「テクニクス(Technics)」など、ブランドが使い分けられていました。

これは、商品ジャンルごとにブランドイメージを確立するという意味合いもありますが、実は商標登録に関する長年の懸案となってきた問題もありました。

オンライン百科事典Wikipediaの項目によれば、
「1966年 - 英字表記の『NATIONAL』ロゴを国内向け製品に、『PANASONIC』ロゴを海外向け製品、及び国内向けトランジスタラジオに使用開始。『ナショナル』が米国で商標登録されており使用できなかったことがその動機だが、『パナソニック』に落ち着くまでに、1964年5月に『NATIONAL PANASONIC(ナショナル・パナソニック)』で米国への輸入が認められ、以後、『KADOMAX(カドマックス)』、『マツシタ』、『マーツ』を経て『パナソニック』となっている。 」
と記載され、海外商標権の関係で、別のブランド名を考案し使用せざるをえなかった状況がありました。

商標権は、ブランド名や商品ネーミングなどを独占的に使用できる権利です.
ところで、商標権は、はそれぞれの国ごとに存在する商標法に基づき、各国での手続をして登録をします。
したがって、海外展開を考える場合には、それぞれの国で、他人に商標登録されていないかどうか、されていなければ自分が登録可能かどうかを確認することが重要になります。
国によってブランド名を変えることとすると、製品についている商標を使いまわしできなくなりますし、ブランド名が世界的に通用しにくくなりますから、統一できることにはメリットがあります。

一方、商標登録は、世界のいずれに主要国においても、商品・サービス区分ごとに登録をすることとなっています。
たとえば音響機器・映像機器などは第9類という区分、冷暖房器具などは第11類という区分です。

したがって、「パナソニック」に統一するということは子会社や関連会社の業務内容(住宅関係会社などもあります)までにわたって、しかもそれぞれに国で、商標が使用であることを確認する必要があります。
当然、詳細かつ膨大な調査を要したと思いますし、日本を代表する企業ですから、既に各種の商標登録をしていることと思います。
むしろ、乱立するブランドを整理統合することによって、商標管理としてはすっきるすることとなるでしょう。

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観光キャッチフレーズを使用差止?

「『うまし国』は三重のフレーズ」宮城に抗議へとの記事がありました。(イザ!)
宮城県がJRと共に展開するキャンペーンのキャッチフレーズを「美味し国 伊達な旅」と発表したことに対し、「美し国、まいろう。伊勢・鳥羽・志摩」を使用する三重県が抗議するという内容です。

まず、誰もが使用するようなキャッチフレーズ、標語については、原則として商標登録が認められないという商標審査基準もありますが、登録例も各種あり、「美し国、まいろう。」はロゴマークにもなっており、登録される可能性は高くあるといえます。

ただし、「美し国」だけでは、広く使われている言葉のため、商標登録できない可能性が高いと考えられます。
「美し国」だけでは、既に観光や地域づくりの標語、あるいはそうした活動の名称としても各所で使用されており、「美し国」という名称のお米などもあります。
したがって、三重県がこの言葉を独占使用できるとは考えにくいものがあります。

該当すると思われる商標登録出願として、下記のものがありました。

出願番号:商願2007-6528
出願日:平成19年(2007)1月29日
出願人:株式会社メディアート
商標:(ロゴマーク)
「美し国、まいろう。
 伊勢・鳥羽・志摩」
指定役務:
第39類:観光地・観光施設に関する旅行情報の提供、他
第35類:割引などの特典付カード・割引クーポン・割引券の発行、広告、他
第41類:娯楽施設の提供、他
第43類:宿泊施設の提供に関する情報の提供、他
(2007年3月20日検索)

商標登録されたとして、そもそも、「美味し国 伊達な旅」と、「美し国、まいろう。伊勢・鳥羽・志摩」とが類似でしょうか。
特許庁は、出願商標の読み方(称呼)に、「ウマシクニマイロウ」、「ウマシクニマイロー」、「ウツクシクニマイロー」をあてており、外観も異なるため、類似しないとされる可能性が高いように思います。

さらに、商標法によれば、出願中に警告ができるのは登録出願人、登録後には商標権者または専用使用権者ですが、上記商標には三重県の名前が出てきません。権利の移転もしくは登録後に専用使用権の設定登録が必要です。

また、三重県の標語が全国的に著名な程度になっていた場合には、不正競争防止法に規定する商品等表示、誤認混同のおそれに基づき、使用差止を請求することができます。
しかしこの場合には、宮城県が不正目的での使用であることを立証しなければならず、しかも、「美味し国 伊達な旅」と「美し国、まいろう。伊勢・鳥羽・志摩」が類似することを立証しなければなりません。

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建築物の写真が商標に?

学校法人早稲田大学が、大隈講堂周辺の写真など数点を商標登録したことについての話題がありました。
http://news.livedoor.com/article/detail/2817213/
このような写真を商標登録することに、どのような意味があるのでしょうか?

商標は、自己の業務について使用する識別標識で、通常はネーミングやロゴマークなどが登録されます。
なお、立体形状の商標も、業務についての識別標識である限り、登録が認められます。ただし立体商標の審査はなかなか厳しく、文字などが入っていない立体商標の登録は認められにくいのですが、大隈重信の銅像は登録されています。

さて、大隈講堂周辺の写真ですが、これを識別標識(商標)として、登録された指定商品等に使用することはできなくなります。類似の商標についても同様です。
ただし、まったく違うアングルからの、印象も異なる写真となると、類似商標にはならない可能性が高くなります。
早稲田大学としては、代表的なアングルの写真を、大学とは関係のない事業者が、あたかも何らかの関係があるように思わせることを防ぐことが主目的だと思われます。

なお、蛇足ですが、「建物は著作権では保護できない」ということはなく、著作権法第10条(著作物の例示)では、
「この法律にいう著作物を例示すると、おおむね次のとおりである。」として、「5.建築の著作物」をあげています。

ただし、建築物の写真を撮影しても著作権法違反にならないのは、著作権法第46条で、屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物は、建築の著作物を建築により複製し、又はその複製物の譲渡により公衆に提供する場合を除き、いずれの方法によるかを問わず、利用することができる、とされているからです。

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